トレール注文のメリットとデメリット

逆指値注文を発注した後に、チャートを監視しながら相場の動きに合わせて決済ラインを随時修正していくことは専業トレーダーであれば可能だと思います。
しかし、会社員や学生、主婦などは通勤時間や家事の合間など、空き時間でトレードすることが一般的であるため、常にチャートを確認して決済ラインを調整し、利益確定のタイミングを計るのは難しいといえます。
この場合は、指値注文や逆指値注文をしておいて定められたレートで決済するようにしておくことももちろん有効なのですが、この方法だと柔軟性に欠けるため、もう少し利益を伸ばすことができたかもしれないといったことや、もう少し損失を抑えることができたかもしれないといったことは少なくありません。
これについてトレール注文であれば、相場の動きに合わせて損切りのレートを切り上げることで、トレンドが続けば利益を伸ばすことができますし、相場が反転しても損失を最小限にすることが可能です。
以上のことからトレール注文の最大のメリットは、チャートを逐一確認しなくても利益を伸ばすことが可能であることといえます。

トレール注文は常にチャートを確認しなくても相場の動きに合わせて逆指値注文の決済ラインを調整できるため、会社員や主婦の方などちょっとした空き時間にトレードをしている方には便利な注文方法です。
しかし、トレール方法はいかに便利でも万能というわけではなく、チャートのだましに弱いというデメリットがあります。
チャートの動きには、上昇トレンドが続くと思ったら一時的に下落するといったことや、上昇トレンドに移行したと思ったら反転してしまったなど、様々なだましのパターンがあります。
トレール注文は相場の動きを自動追随するという便利な機能がありますが、この機能のせいでだましに対応することができず、チャートの一時的な反転によって思わぬところで決済となってしまうケースがあります。
このデメリットに対応する方法として、トレール注文する時のトレール幅をいくらか余裕を持たせて設定することが考えられます。
また、1分足などのスキャルピングではだましが起こりやすい傾向があるので、大きめの時間足でトレール注文をする方法や、トレール注文はあくまで補助と捉えて基本的に手動で決済を行う方法も考えられます。