トレール注文の発注方法

前回までの配信では、トレール注文とはどういったもので、どのような方に向いているかをご説明してきたので、今回からはトレール注文の発注方法についてお伝えしていきたいと思います。
トレール注文は逆指値の決済ラインが相場の動きに追随するかたちで動くのですが、発注する時にこの動き方を指定しておく必要があります。
この設定をきちんと行うためには、トレール注文の決済ラインが動く仕組みを知っておくことが大切です。
トレール注文では相場の上値や下値が更新された場合、決済ラインもそれに合わせて上昇や下降をします。この時に、上値と下値とトレール注文の決済ラインは一定の値幅であるトレール幅を保つことになるのですが、トレーダーはトレール注文をする時にこのトレール幅を設定することが必須となります。
トレール幅は10pipsや20pips、30pipsなど任意で設定することができます。例えばドル円が100.00の時にトレール幅を10pipsと設定すれば、相場が100.50まで上昇すると逆指値の決済ラインは100.40となります。


トレール注文の決済ラインは相場の動きに追随するため、決済ラインが上昇、または下降した後に相場が逆転したら、決済ラインもそれに合わせて動いて元に戻ると考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、実は一度動いた決済ラインが元に戻ることはありません。
ポジションの方向へ相場が動くのに合わせて決済ラインも動いた後は、相場が反転してポジションがその方向に動くと一度動いた決済ラインに引っかかり、その時点で決済が施行されます。
このことから、トレール注文を発注する場合は指定したトレール幅の分だけ決済ラインが動き、相場の動きが反転したら動いた後の決済ラインで決済がされることを覚えておきましょう。
この動きを考慮したうえで、どのくらいの値幅であればどれくらいの利益を得ることができるのか、またはどれくらいの損失であれば許容することができるのかを判断して、トレール幅を決めると良いと思います。
ここまでの説明では、トレール注文は良いことばかりのように思えるかもしれませんが、もちろんメリットもあればデメリットもあります。次からの配信では、このことについてお伝えしたいと思います。




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