ドテン その1

FXに限らず相場での取引をする際にはドテンという手法があります。FX取引システムによっては自動的にドテン注文を実行できることもありますが、実際のところドテンについて正確に知識を持っている方はあまり多くありません。しかも、ドテン注文には高いリスクがあるのでFX初心者の方にとっては禁じ手と思っていただいた方が良い代物なのです。

それではまず、ドテン注文についての解説から始めましょう。すでに保有しているポジションを決済し、それと同時に反対の注文を出すことをドテンと呼び、その注文を同時に出せることをドテン注文といいます。
これだけだと分かりにくいと思いますので、実例で解説しましょう。ドル円の買いポジションを持っているものの、含み損が出ているとします。110円で買ったドル円が下がり続けているので、どこかで損切りをしなければなりません。

その損切りと同時にドル円の売り注文を出すと、これがドテンとなります。

110円で買ったドル円の買いポジションに含み損が出ていて、109.50あたりまで下げてきたらどうするか?という時に110円の買いポジションには見切りをつけて損切り、それと同時に109.50の売りポジションを建てるという具合です。

相場がさらに円高ドル安に進めば、そのドテンは成功となります。仮に下落トレンドがそのまま進んで109円を割り込んだら、前回の損切り分を取り返して今回の売りポジションでおつりがくるほどの利益を上げたことになります。

しかし、これはあくまでもドテン注文が成功したパターンです。相場にはそれ以外の展開ももちろんあります。まずありがちなので、ドテンで建てた109.50の売りポジションが109円前半のどこかで決済になるパターンです。ドテンを発動して買いポジションの損失拡大を防ぎ、全部とは言えないまでも売りポジションで若干取り返せているので成功と言えば成功ですが、トータルではマイナスになります。







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