FX=ギャンブル説について その2

FXがハイリスク商品なのかどうかを最も決定づけているのは、実は投資家自身の心です。FXには裁量トレードという手法がありますが、これは簡単に言うと自分の裁量で相場分析をしてトレードを行うことです。

この裁量という言葉を勘違いしてしまい、自分の気分トレードをしてしまう人がいます。特に初心者にありがちなことなのですが、この偽裁量トレードがいかに危険であるかは、ここで説明するまでもないでしょう。

しかし、もっと怖いのはその先です。気分でトレードをした結果負けたとします。すぐに損切りをしたのであればまだマシですが、「いつかは戻ってくるはず」と根拠のない「信心」だけで塩漬けポジションを持ってしまい、損失が拡大するという典型的な大負けパターンがあります。

もうひとつは、損切りをしたことで「損をしてしまった。取り返さないと」とばかりに感情的に次のポジションを強引に取りに行くようなケースもあります。こうした精神状態で持ったポジションが利益を生むとは考えにくく、結局はどちらも大負けパターンに陥ります。

このトレードが投資と呼べるかというと、やはりギャンブルに近いものですね。

FXがギャンブルだと指摘されている根拠にはもうひとつ、負け組の存在があります。FXはゼロサムゲームといって、誰かが勝っている一方で必ず同じだけ負けている人がいます。FXが持つこの本質をしっかり理解しておかないと、やはり負け組に回ってしまう確率は高くなります。

ちなみに、ギャンブルは参加している時点で全員がすでに負けているという法則をご存知でしょうか。なぜならギャンブルには胴元がいて、ギャンブルに参加した時点で胴元に一定比率のお金が入る仕組みになっています。

それに対してFXには胴元という存在がいるわけではなく、FX取引会社がスプレッドという形で手数料を取っていますが、これは外為市場に参加するためのシステムを用意するための費用と考えることができるので、参加した時点で負けているというギャンブルとは構造的に異なります。

しかし、FXで負け組に回ってしまっている人の負けパターンを見ていると典型的なギャンブルの負けパターンなので、こうした負け組の人たちがいることがギャンブルに近いイメージを植え付けてしまうのでしょう。






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